柳宗理 ステンレス製おたま M

柳宗理のケトルは、細部まで細心の注意を払って設計されています。人間工学に基づいた曲線的なハンドルで持ちやすく、1998年度グッドデザイン賞を受賞しました。 この美しいケトルのデザイナーは、1915年に日本の東京で生まれた柳宗理です。彼の父、柳宗悦は民藝（日本の民俗芸術）の熱心な推進者であり、あらゆる種類の日常の品々が美しい芸術作品に作り上げられると信じていました。彼の熱意は非常に大きく、日本民藝館の設立に貢献しました。 宗理は1934年に東京美術学校で美術と建築の両方を学び、ル・コルビュジエとシャルロット・ペリアンから大きな影響を受けました。第二次世界大戦後、家具、車両、オリンピック聖火台、歩道橋など、さまざまな製品を制作しました。彼の最も有名なデザインには、1954年のバタフライチェアや柳宗理の陶磁器および銀器シリーズなどがあります。 柳宗理のケトルは、新潟県燕市に拠点を置く日本洋食器株式会社によって製造されています。ここは刃物と鉄鋼製造の中心地であり、同社は今日に至るまで柳宗理の台所用品と食器のほとんどを製造しています。 この見事なケトルは、柳宗理が日常生活を豊かにする美しく実用的なオブジェクトを作成することに専念した例です。1998年度グッドデザイン賞を受賞したのも不思議ではありません。